夢や自分の可能性を追求する18歳以下のスポーツ少年・少女にエールを送る「アリエール WHITE AWARD(ホワイトアワード)」が創設された。2012年6月3日、初の表彰式がホームズスタジアム神戸(神戸市)であり、選考委員会委員長を務めた女子サッカーの澤穂希選手から、第1回受賞チームの福島県立富岡高等学校女子サッカー部に金メダルならぬ「ホワイトメダル」が贈られた。
「ホワイトメダル」の白は、どんな色にでもなりえる可能性、希望、決して負けない強さ、元気を象徴しており、スポーツ選手だけでなく、自分の夢に向かい、自分の可能性を信じ、元気いっぱいに頑張るすべての人々、そして、洋服を真っ白に洗い上げることで頑張っている家族を応援しているお母さんたちへのエールとなることを願っている。
「福島第1原発から8.5キロ」の高校女子サッカー部が受賞
富岡高女子サッカー部は、校舎が福島第1原発からわずか8.5キロという距離にあることから、原発事故以来、今なお避難を余儀なくされているチームだ。部員も10人にまで減少するが、2011年度の県予選では優勝、さらに全日本女子ユース(U-18)選手権東北大会では準優勝を果たした。
そんな「自分の夢や可能性を信じて前に進む姿が、日本中に希望を与え、将来に羽ばたく可能性を感じさせてくれた」と評価され、今回の受賞となった。
澤選手「皆さんのプレーから勇気もらった」
この日の表彰式には、現在チームに所属する6人の部員たちが参加した。前年度からさらに部員を減らし、大会に参加することもできない状況だが、なおも他校のグラウンドを借りて練習を続けているという。澤選手がホワイトメダルとともに、
「みなさん、受賞おめでとうございます。このホワイトメダルには、自分の可能性を信じ、希望を持って元気に頑張ってほしいという想いが込められています。私も、皆さんのプレーからたくさんの勇気をもらいました。ありがとうございます。本日、この後、男子のほうもワールドカップ予選が行われ、注目されていますが、女子サッカーもオリンピックで金メダルを目指してがんばりますので、応援よろしくお願いします。今日は本当に、おめでとうございます。」
と力強く言葉をかけると、選手たちは感動を隠しきれない様子だった。