生活保護はどこまで必要なのか。働く力があるのに生活保護に頼る人が増え、財政を圧迫している。お笑い芸人、河本準一さんの母親の受給をめぐり、政治家を巻き込む騒ぎに発展した生活保護の問題点をもう一度考えてみる。J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」(https://books.j-cast.com/)でも特集記事を公開中。
働く力があるのになぜ…
『NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃』
毎月1日、大阪市の区役所の前に大勢の人が集まってくる。午前8時半、入口のドアが開くと、一斉に走り出す。向かうのは生活保護の受給窓口。封筒に入ったお金を受け取って帰っていく。その中には派手な服装の20代や30代の姿も少なくない。宝島社の『NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃』(著・NHK取材班、1300円)は、リーマンショック以後急増、200万人を突破した生活保護受給者の現状と背景を探り、制度の矛盾を浮き彫りにする。
働く力があるのに働かない人たち、受給者を食い物にする貧困ビジネスの闇、自立・就職支援の現場……2011年9月に放送され大きな反響を呼んだテレビ番組「NHKスペシャル」を書籍にまとめた。今日の生活保護を考える極めてタイムリーな1冊だ。