Flattr(スウェーデン)は、米Apple(アップル)が、Flattr(フラッター)のサービスを組み込んだiOS向けアプリ「Instacast」(インスタキャスト)のアップデートを拒否したと2012年5月28日(現地時間)、ブログ上で発表した。
ウェブ版「投げ銭」のようなサービス
フラッターはfacebook(フェイスブック)の「いいね!」ボタンを押すのと同じ操作で、ウェブコンテンツの製作者に小額の寄付ができるという、ウェブ版「投げ銭」とでもいうべきサービスだ。
インスタキャストはこのフラッターを利用したアプリで、Podcast(ポッドキャスト)を再生しながら、製作者にワンクリックで寄付ができるというものだった。2月下旬に公開され、ブログによれば5月6日(現地時間)に唐突にアップデートを拒否されるまで、問題なく配信されていた。
アップルは拒否の理由として、アプリ開発者向けの規約「App Store Review Guidelines」内に記された「寄付の受け入れは、サファリ上のウェブサイトか、SMSを通じておこなわれなければならない」という一文をあげたという。
これを受けてフラッター側は、サファリを起動するのではユーザーの利便性が損なわれるとし、再三の交渉をおこなったが最終的に拒否された。アップルは、拒否の真意や、どのような方法が規約に準拠しており、適切となるのかを明かさなかったという。