2012年5月15日、沖縄は「本土返還」40年を迎えた。しかしそれだけの年月を経た今なお、集中する米軍基地、など多くの問題が残る。
集英社は、創業85周年企画として昨年6月刊行が開始された文学コレクション「戦争と文学」(全20巻+別巻1)の第11回目の配本として、『オキナワ 終わらぬ戦争』を5月2日に刊行した。
17世紀の薩摩藩侵攻に始まり、廃藩置県、戦争、米軍統治、そして「基地の島」としての40年、こうした問題に対して文学はどのような作品を残してきたのか。
長堂英吉・知念正真の小説と山之口貘の詩が描く近代沖縄。大城立裕・又吉栄喜・目取真俊らが描く沖縄戦から本土復帰以降までを背景にした作品。さらに田宮虎彦・灰谷健次郎・桐山襲ら本土(ヤマト)の作家たちが描いた沖縄の姿。
今までになかった編集方針で編まれた「闘うオキナワ」の真実。
沖縄を知るための、重要な手がかりとなる作品集だ。