【書評ウォッチ】放浪の天才画家・山下清 絵と人柄と足跡を知る

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大作家に贈った大絶賛は?

   ほかには、日経の「あとがきのあと」コーナーにある『放送禁止歌手 山平和彦の生涯』(和久井光司著、河出書房新社)がおもしろい。アルバムの収録曲がわいせつだと発売禁止にされたフォーク歌手の記録。故郷の秋田民謡を取り入れた独自の曲作りや引退後も人を引きつけたカリスマ性を52年の人生に寄り添うように、さまざまな逸話と証言を積み重ねて書いたという。

   『快楽としての読書』(丸谷才一著、ちくま文庫)を読売が。書評とは「本好きが本好きの友達に出す手紙みたいなもの」という名言を紹介している。ただ、編集委員氏の原稿は最後まで、よくもこんなにというぐらい絶賛が続く。大作家の業績は大きく、それだけの価値はあるのだろうが、批判とまでいかなくても少し角度をかえた見方や分析を提起するのが新聞と新聞記者の役割だろう。ゴマすりもここまでいくと、笑えた。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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