アメリカは本当に日本を守ってくれるのか
「日米同盟は最長でも2050年で終わる」。集英社の『日米同盟崩壊 もう米軍は日本を中国から守らない』(著・飯柴智亮、1260円)は、ショッキングな見通しで今後の日米関係に警鐘を鳴らす。多くの日本人は「最後はアメリカが守ってくれる」と信じているが、それは本当か、と厳しく問いかける。著者は東京生まれの元アメリカ陸軍大尉。映画「ランボー」にあこがれ19歳で渡米、1999年に永住権を得て入隊したという経歴の持ち主だ。
沖縄には今も米軍基地の74%が集中している。普天間を始めとする基地の負担軽減と早期返還は沖縄の悲願だ。しかし本書は、米軍が沖縄、次いで日本列島から撤退すれば最悪のケースとして、中国は沖縄に進出、日本は中国の属国になる可能性があると説く。安全保障からみた沖縄基地論だ。