【書評ウォッチ】東京の街歩きを探究 「地形もの」がいま多彩に

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「東京でない東京」を疑似体験

    一方、「現在進行形の東京」にこだわった毎日は『東京右半分』(都築響一著、筑摩書房)をとり上げた。それは六本木ヒルズにも表参道にもなく、浅草や上野など東京の右半分に点在するという見方だ。その百カ所を超えるスポットを取材したルポ。ただし、「観光のためのガイドブックではまったくない」と、評者の若島正・京大教授。

   ひょいと入った路地裏や、いつ消えてなくなるかわからない雑居ビルにこっそり隠れた「東京でない東京」が集まっている。異国との、あるいはレトロとの出会いを疑似体験できそうな気配は伝わってくるが、この書評はどうも長すぎる。冗長なのは、毎週の紙面レイアウトをかえず、いつも同じスペースにほぼ同じ字数をあてはめるためだ。柔軟な編集ができないのか、する気がないのか。再考してほしい。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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