北朝鮮ミサイル打ち上げ失敗 若き指導者「金正恩」次の一手

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3代目にカリスマ性はあるのか

『金正日と金正恩の正体』
『金正日と金正恩の正体』

   「売家と唐用で書く3代目」と日本ではいうが、北朝鮮の3代目、金正恩が軍の最高司令官、党の第1書記、国家の代表、国防委員会第1委員長に就任、名実共に最高指導者となった。しかし、ミサイル発射失敗でいきなり躓く。祖父・金日成、父・金正日の後継者として、カリスマ性を維持できるのか。文藝春秋の文春新書『金正日と金正恩の正体』(著・李相哲、809円)は、金王朝3代の系譜を辿りながら、この国の世襲支配のナゾに迫る。

   金正日は経験不足の後継者のために遺訓として、核・ミサイル・生物化学兵器の開発を絶え間なく続け、核保有国としてアメリカと堂々と渡り合うよう求めている。金正恩が遺訓に忠実に従おうとすればするほど、世界で孤立し、危険はますます高まる。これからどこへ、どう向かうのか。北朝鮮の権力の成り立ちとその構造を知る貴重な1冊だ。

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