あなたの「ひらめき」や「アイデア」が日本を変える推進力になるとしたら…。
ウェブサイト「Mazer(マザー)」は2012年3月31日、都内で「クール・ジャパン大賞」の授賞式を開催した。「Mazer」とは、「ニッポンをより良くするためのアイデア」をユーザー同士で考え、混ぜ、「ベストなアイデア」を決めるサイト。そしてそのアイデアを企業が公開オークションを通じて「買う」ことで、世の中にそのアイデアを実現していく仕組みだ。
秋山具義さん「大きく楽しい日本になる」
今回の授賞式は、経済産業省が主催する「COOL JAPAN GOES SOCIAL」シンポジウムにおいて開催され、投稿されたアイデアや、「Mazer」上で活躍したユーザーを「クール・ジャパン」として表彰するもの。授賞式に先駆けては、「Mazer」代表のクリエイティブ・ディレクター・伊藤直樹さん、デザイナー・柴田文江さん、アートディレクター・秋山具義さんを審査員として、公開講評会が行なわれた。
公開講評会では、「Mazer」に集まったアイデアの中で、審査員の3人が選定した「ベストアイデア」が発表された。その中から「Best of best idea 賞」に選ばれたのは、「日本人デザイナーが世界で活躍できる方法を考えて下さい」というお題に寄せられたアイデア「デザイン塾」。小さな頃からデザインを教えてくれる塾、つまり学習塾のデザイン版のようなものがあったらいい、というアイデアで、審査員の秋山さんは「デザイン教育は積年の課題で、たとえばデザイン塾で発明しまくる小学生とかがいたら、大きく楽しい日本になる」と話している。
「優秀ユーザー賞」「ベストアイデア賞」も表彰
そして、「クール・ジャパン大賞」としては、「優秀ユーザー賞」「ベストアイデア賞」のあわせて9人が、経済産業省のクリエイティブ産業課から表彰された。受賞者からは、
「Mazerは『あったらいいな』を無責任にはき出せる場だが、それがより良い世の中をつくることになれば」
「自分で考えたものが面白いと思ってもらえる。デザインに関係ないと思っている人こそ、新しいことがひらめくのでは」
といった声が寄せられた。
最後に「Mazer」代表の伊藤さんは、「Mazerに集まるアイデアは、ひらめいた人はもちろん、お題を出した人、評価する人も含めてみなで作ったアイデアでもある。とても優秀なものが集まっているが、これを実現することが大事。企業の人にももっと知ってもらいたい」と話した。