阪急コミュニケーションズは2012年2月17日に新刊本『ブレイキング・ナイト ホームレスだった私がハーバードに入るまで』(著リズ・マレー、訳・大城光子)を発売した。
全米のメディアが報じ話題を呼ぶ
幼いころからの貧困生活、両親は麻薬中毒、そして、いじめにも遭い、家庭は崩壊し、著者は15歳で「ホームレス」になった。
そんな「彼女」が、名門ハーバード大学に入学するまでの感動ストーリーを綴った同書「原題『Breaking Night』」は全米のメディアが報じ、話題を呼んだ。日本でもテレビ朝日系「トリハダ」で紹介され、反響を巻き起こしている。
もともと頭がよかったでは片付けられない。前向きに生きることをあきらめず、努力を続けた結果論として書籍化が実現したのだろう。著者は、エピローグにこう記している。
「2009年に卒業するまで、ハーバードで過ごした数年間に実に多くの体験をし、人間の精神の強靭(きょうじん)さについて、また、社会的にどんな立場にある人も必ず逆境にぶつかり、それを乗り越えなければならないという真理について学んだ」
本書は456ページに及ぶ長編だが、1人の稀有(けう)な人生を理解しようというには、まだ、ページが足りないかもしれない。日本でも、人生に絶望感を抱いている若者は少なくないと思うが、リズ・マレーさんの歩みを知れば、光は見出せるのではないだろうか。
ちなみに、リズ・マレーさんは現在、ニューヨークに在住。マニュフェスト・リビング社を設立し、ディレクターとして、人々が人生を変革し、目標を達成するための支援を行い、世界中でワークショップや講演活動を行っているという。
定価2310円。