国境なき医師団「妊産婦の命を救う産科医療拡大が急務」

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   国境なき医師団(MSF)は、世界で依然として数多くの女性が出産時に命を落としている現状を訴える報告書「妊産婦の死:救えるはずの命」を、国際女性デーである2012年3月8日に発表した。

妊婦のうち15%が命にかかわる合併症を併発

救える命はまだまだある
救える命はまだまだある

   MSFは、世界中で危機的状況にある数多くの妊婦にとって、救急産科医療が圧倒的に不足している現状を訴え、報告書では、MSFが活動するパキスタンなど12か国の妊婦の状況を分析し、特に合併症が起きた場合の緊急医療ケアの必要性を強調している。

   MSFの婦人科医療顧問、カーラ・ブラックバーン氏はこう話す。

「世界全体の妊婦のうち15%が、命にかかわる合併症を併発している。どこの国であろうと、合併症が起こったときには適切な救急産科医療が必要。これはどんな状況でも同じ」

   現在、世界では毎日平均約1000人の女性が、分娩時や妊娠合併症によって命を落としている。しかし、資格をもつ助産師の介助や適切な薬、設備された環境があれば、このような母と子の命は救うことが可能だ。

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