配管、溶接「二流三流」の原発 本当に「再稼働」させていいのか

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「千年に1度の大津波」が原因だったのか

『福島原発 現場監督の遺言』
『福島原発 現場監督の遺言』

   「想定外」という言い訳はもはや通用しない。福島原発事故は、「人災」だったという見方が広がる中、講談社から発売された『福島原発 現場監督の遺言』(著・恩田勝亘、1575円)は、事故原因は「千年に一度の大津波ではなく、配管の欠陥が主因ではないか」と主張する。

   著者が配管を重視するのは、福島原発の元現場監督で1級配管技能士の故・平井憲夫氏の内部告発に基づく。平井氏は「日本の原発は設計図は立派でも配管や溶接は二流三流、ずさんな工事やインチキ点検がまかり通っている、やがて大事故につながる」と警告していた。この現場からの告発を、「週刊現代」の元記者で原発の取材経験豊富な著者が検証したのが本書である。原発再稼働の動きが出ている今、一読をすすめたい。

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