「丸裸」にされた孫正義 朝日と日経「斬り方」の相違

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「深い」のは朝日か

   日経書評が「ルーツ」と表現する孫氏パワーの源泉についても、日本の高度成長期にも「極貧の家庭で、豚の糞尿と密造酒の強烈な臭いとともに育った」と、佐々木氏の記述は具体的だ。

   どちらの書評がより深いか、かつ役に立つかといえば、朝日だろう。

   孫氏にかかわる本や雑誌記事はこれまで多数だされてきたが、佐々木氏の評はそれらを受け入れる読者サイドの社会心理を考えた。著者と読者の接点を見きわめながらベストセラーをとらえる作業も必要だという問題提起。鋭い視点が、読ませる。

(高橋俊一)

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