「ソーシャルメディアウィーク」なる試みが、2012年2月13日から始まっている。ソーシャルメディアの認知・利用を高め、マーケットのさらなる発展を目的としたイベントで、米・ニューヨークに本社を置くクラウドセントリックが主催。日本でのフランチャイズ開催は、今回初めて行われるものだ。
新聞記事の有料化は「逆効果」
初日となる13日、ジャーナリスト・田原総一朗さんと佐々木俊尚さんによる「基調対論」が行われた。テーマは「世界の変化とソーシャルメディア」だ。まずは既存のメディアについて話がおよび、田原さんは会場に「この中で新聞を取っていない人、どれくらいいる?」と問いかけると、およそ 7割の人が挙手。この結果に、佐々木さんは「ネットには新聞よりもはるかに面白い記事もあるし、新聞を読む必要もないのでは」と指摘し、新聞記事の有料化に関しても、「ソーシャル的にいえば、記事が共有されず盛り上がらないから、新聞社の存在感が減って逆効果な面も」と手厳しい。
テレビについては、まず田原さんが「つまらない。今は『コンプライアンス』という、日本語に直すと『無難』という言葉にとらわれている」とバッサリ切り捨てた。今後、インターネットとテレビが融合したスマートテレビが出てくれば、規制がないネットのコンテンツにますます押されるのでは、という見方だ。反面、佐々木さんは、テレビが活性化する可能性もあるという。「ニコニコ動画でも、コンテンツ自体はつまらなくても、ユーザーのやり取りで面白くなったケースは多くある」とし、そうした現象がスマートテレビ上でも起きるかもしれない、というのだ。