報道されなかった「遺体安置所」の現実 ノンフィクション作家・石井光太らが釜石市でトークイベント開催

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関西など遠方からも多数来場

   一方、民生委員の千葉さんは、かつて納棺師として葬儀屋で働いていた経験を生かして、遺体安置所でボランティアに名乗りを上げた一人だ。千葉さんは、「死にたくて死んだのではない方々ばかり。残されたご遺族のことを考えても、遺体を死者としては扱うのではなく人間として扱わなければ全員がうかばれない」という思いから、毎日運ばれてくる圧倒的な数の遺体に向き合って、頻繁に優しく話しかけることで、死者を弔ったという。

   会場には関東や関西など遠方からの来場者も多く、本の中にも登場する遺体搬送を突然命じられた釜石市職員や、生後54日の息子を亡くした両親など多くの人が集まった。『遺体』に紹介された、現場に携わった人々のその肉声は、テレビや新聞などで報道されたものと全く異なる現実があることを教えてくれた。

   なお、石井さんは「J-CAST ニュース」が提供する動画番組「J-CAST THE FRIDAY」に出演し、遺体安置所の衝撃的な内容を報告している。該当番組のURLはhttps://www.j-cast.com/trend/2011/10/28111559.html

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