「じっさいに背中をおしてくれた」
最後は、ちょっと変わった趣向のものを。新人物往来社から2011年1月に刊行された『HAPPINESS』(定価1470円)は、かわいい動物のあかちゃんの写真と、勇気をくれる言葉をぎゅっとつめこんだメッセージブックだ。見開きごとにあらわれる癒しの写真と、世界中の作家、哲学者、俳優、音楽家たちの愛の名言は、恋人や友達、両親――大好きなひととのつながりを思い出させてくれる。
3月の東日本大震災後に刊行された第2弾『EARTH いのちの詩(うた)』(2011年6月刊行/定価1470円)は、「いのち」がテーマだ。いまこの瞬間にも失われてしまうかもしれない世界中の美しい風景と、自然をうたった詩がこころに響く。あたりまえの生活がどれほどとうとく、はかないものか、神秘的(ときに奇跡的)な自然の情景がうったえかけてくる。
宝石のようなメッセージをどのように受けとめるかは、読み手次第。読者からは、「じっさいに背中をおしてくれた」「読むたびに解釈がかわる」という声が届いている。