忘・新年会の予約先として「異色」の店が注目を集めている。東京・大阪でチェーン展開するメイドカフェ「maidreamin(めいどりーみん)」だ。「お酒飲めるの?」と驚く方も多いだろうが、ビールはもちろん芋焼酎やワインだって揃っている。
「ガリバー」創業メンバーが立ち上げ
アキバ(東京・秋葉原)にあるメイドカフェの数は200とも300とも言われており、いまだ群雄割拠の状態は変わっていないらしい。そうした中でも、3年で業界トップに躍り出た「めいどりーみん」は、メイドカフェとして一般的に持たれているイメージとは大きく異なっていた。
現在、アキバに5店舗あるほか、新宿、大阪にも出店している。さらに、2011年12月6日には東京・渋谷に、2012年1月には大阪に2店目というように、「オタク」イメージのない街に進出していくのは、当然、自信があるからだ。
運営会社のネオディライト インターナショナルは、中古車販売の「ガリバー」創業メンバーが中心に立ち上げた会社で、メイドカフェの経営経験もなければ、飲食自体扱ったこともなかったそうだが、統括店長の大佐々憲氏は「ビジネスなんて、基本は皆同じ」と笑い、「メイドカフェは、食事がおいしくないというイメージをもたれがちだが、ウチの店では"レンジでチン"の料理は出さない。すべて下地からつくって実際に焼き、お客さまにお出しするときにはアツアツで出せるよう、温度チェックもする」と胸を張る。
メイドが英語ペラペラ?
飲み物&料理ばかりではない。「めいどりーみん」にはショータイムがあり、メイドたちの踊りと歌が楽しめる。ステージに立てるのは歌と踊りの審査に合格した者に限られるためレベルも高く、これまでもユニット(QSCS)を組んでCDを発売しているほどだ(2011年11月21日にニューシングル「You're My Shooting Star」をリリース)。さらに驚くのは、ほとんどのメイドたちが英語をしゃべり、普通に外国人観光客たちの対応をしていることだ。メイドの面接には月に数百人が訪れるが、アキバで一番かわいいといわれる衣装を着られるコはごく少数だ。
「"ハピネスを提供する"をモットーに、メイドカフェというよりもエンターテインメント&カフェバーとして認識されてきた。2次会から1次会への利用に変わってきており、女性客も2~3割。子ども連れや修学旅行生もいる」(大佐々氏)
メイドがいるだけに、いずれの店舗もかわいいインテリアだが、店内にかかる音楽はAKB48やアニメという定番ではなく、R&Bだったりする。飲み物メニューも、各種ソフトドリンクに加え、ビールやサワー、カクテル、ワイン、焼酎、ウイスキーが揃う。
客単価は、居酒屋プラス1000円ほどで、すでに「数十人単位で忘・新年会の予約が入り始めている」という。
料金システムやメニューなどの詳細はhttp://maidreamin.com/で。