新潮社は、東日本大震災後の「遺体安置所」を題材としたルポルタージュ『遺体 震災、津波の果てに』(著・石井光太、265ページ、定価1575円)を2011年10月27日に発売した。
三陸・釜石の安置所にて
これまで国内外の文化、歴史、医療問題などを取り上げてきた筆者は震災直後の3月14日に被災地入りし、以後の3か月間のうち2か月半を現地で過ごした。本著はその中でも、震災で大きな被害を受けた三陸地方の港町・岩手県釜石市の「遺体安置所」に取材。著者がその目で見た光景、そして医師、市職員、自衛官らの多数の証言を元に、無数の「遺体」と向き合った「極限状態」を描き出した。