メガネチェーン「JINS」を展開するジェイアイエヌ(東京・港区)は2011年10月初旬、機能性アイウエア「PROTECTシリーズ」を発売した。中でも、「JINS PC」というメガネは、PCモニターなどから発せられるブルーライトから目を保護してくれるというユニークな商品だ。
伊レンズメーカーのPC用特殊レンズ
機能性メガネ「JINS PC」は、イタリアのレンズメーカー・インテルカスト社のPC用特殊レンズを使用したもので、網膜に悪影響を与えるとされるブルーライトを約55%カットする機能を持つ。ブルーライトは、PCモニターやディスプレイなどから発せられ、目の疲れの一因になっているという。レンズはややオレンジがかった色あいだ。
広報担当者によると、開発のきっかけは、目が悪くない人でも使えるメガネはできないかということだった。そこで思いついたのが、ディスプレイを見続けている現代人の生活。会社でもPCディスプレイを見るし、帰ったらLED液晶テレビをつける。移動中には、携帯型ゲーム機やスマートフォンのチェックも日常茶飯事だ。そのせいで、目の疲れやドライアイに悩む人も少なくない。
要望多かったので「度付きレンズ」への対応を検討中
ふだんはメガネをかけない人もターゲットになることから、負担のないかけ心地になるよう工夫し、商品の完成までには1年以上かかった。フレーム素材には、薄くて軽い同社の看板商品「Air frame」を使用。また、モダン(耳当ての部分のこと)も、角度が自由に調整できて、顔のかたちにあわせやすいラバー仕様にして、長時間かけても疲れにくくした。
フレームは16色の中から好きなものを選べて、価格は3990円。7月に新商品を発表した段階では「度付き」のレンズへの対応はないとしていたが、「要望が多く寄せられたため、10月の発売までには対応できるようにしたい」と担当者は話している(ただし価格等は未定)。
機能性アイウエア「PROTECTシリーズ」からは、ドライアイや目の乾きに悩む人向けの専用メガネ「JINS Moisture」(10月発売予定・3990円)も展開する。慶應義塾大学医学部・眼科学教室の坪田一男教授のアイデアをもとに開発したもので、着脱できるウオーター・ポケット(水容器)が目の表面に適度なうるおいを与えてくれる。