国内の写真家60人が1本のレンズで作品を撮り下ろした、レンズメーカー・タムロンの60周年記念プロジェクト「写真家60人の『瞬間と永遠』」。作品は特設ウェブサイトで公開され、2011年10月5日~11日には写真展も開催される。
プロジェクトに参加した写真家の1人、ハービー・山口氏と、タムロン執行役員でマーケティング・コミュニケーション室室長の千代田路子氏が都内で対談を行った。
60人ものプロジェクトは初めての試み
対談を行ったハービー・山口氏(写真右)とタムロンの千代田路子氏(左)
千代田 今回は「瞬間と永遠」というテーマで、写真家の皆さんに、弊社の60周年記念モデルの新しい高倍率ズームレンズ「18-270mm F/3.5-6.3(Model B008)」を使用して作品を撮影していただきました。
ハービー 私も参加しました。ウェブサイトを拝見しましたが、十人十色の作風で、添えられたメッセージもとても印象的でした。それにしても、60人もの写真家を集めるのは大変だったんじゃないですか。
千代田 そうですね。今回のように多くの写真家が一堂に会してプロジェクトを行うのはタムロンでは初めてです。この方だったらどのようにテーマを受け取って、どんな素晴らしい作品を見せてくれるのだろう。そういった期待を込め、幅広いジャンルで活躍されている、幅広い年代の皆さんを選ばせていただきました。ところで「瞬間と永遠」というテーマはいかがでしたか?
ハービー このタイミングで「瞬間と永遠」というのが、我々にとっても考えさせられるいいテーマでしたね。私は「絆」というテーマに発展させ、作品を作りました。今、人々の絆が大切だと改めて言われてますよね。そこで、二人という人間の最小単位の絆を写してみたのです。この震災で壊れた屋根瓦を修理する夫婦や生後2か月の赤ちゃんを抱く母親。こうした絆を日本一心という言葉があるように、国内のみならず、世界にも写真を通じて広げていければという思いを込め撮影したんです。