「いま読んでも通じるものがある」
6畳1間のボロアパートの住人、フリーターの主人公・コースケとその「カノジョ」のごくありふれた日常を繊細に描いた物語。他人にとってはフツーのことであっても、2人にとってはかけがえのない「ぜいたくな時間」となる。
著者の前川さんは、作中に表現したビンボー生活について、「(現在でも)本質は変わらない」とし、「季節の移り変わりに思うこととか、そういう面では、いま読んでも通じるものがあって、それで読んでくださる方もいるのかなと思います」と話している。
今の若い世代に読んでもらいたい1冊だ。
定価1200円。