「クラッシュ・ギャルズ」という名を覚えているだろうか。アイドルと化した女子プロレスラー2人、長与千種さんとライオネス飛鳥さんのコンビだ。一時代を築いた「クラッシュ・ギャルズ」の大ブームはなぜ起きたのか、また、それからの25年はどうだったのかを、文藝春秋社から2011年9月13日に発売された新刊本『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(著・柳澤健)は明らかにしている。
女性プロレス記者の「衝撃告白」
著者の柳澤氏は、大学卒業後、空調機メーカーに就職し、のちに文藝春秋社に中途入社。2003年に退社後はフリーライターとして活動し、2007年発売のデビュー作『1976年のアントニオ猪木』(文藝春秋社)は特に高評価を得た。そんな柳澤氏は、今回の新刊執筆にあたるなかで、1人の女性と出会うことになる。当時、クラッシュ・ギャルズに心を奪われ、結婚も捨て、プロレス記者となって2人を追い続けた人物だ。
本書の試合開始のゴング(第1章)は、くだんの女性の「衝撃告白」から始まる。