山川出版社は2011年7月、新刊本『GHQ知られざる諜報戦 新版・ウィロビー回顧録』(著C・A・ウィロビー、延禎、編・平塚柾緒)を発売し、好評を博している。本書は、1973年に出版された『知られざる日本占領 ウィロビー回顧録』(番町書房)に、編者が修正・加筆し、写真図版などを新たに加え、改題したものだ。
マッカーサー将軍の右腕
C・A・ウィロビーが連合国最高司令官、ダグラス・マッカーサー将軍の右腕として活躍したことはいまさら言うまでもないだろう。日本降伏後はGHQ参謀第2部(G2)部長として、戦後日本の進路に多大な影響を与えた。同時に、極端な反共主義者としても知られ、占領期のレッドパージが激化したのも、ウィロビーの影響があったともいわれる。