レコードという磨耗するメディアの魅力
でもこの値段、このセット数だから、やはりもう手には入らないだろう。残念だが。どこかに存在しているのをご存知の方はお教え願いたい。
もちろんボクの押入れに逼塞していたレコードの音源も、この中にある。
聴けば聴くほど、小泉ワールドは凄さを増す。50年代から70年代にかけて、小泉文夫が世界を相手にしたフィールドワークは、もう二度と、誰もできない偉業といっていい。
今回、あえてレコードのシリーズジャケットをご紹介したい。取り上げるのは『農村ジプシーの音楽』。このシリーズの中で当時、一番聴いた音源なのだ。
きっとこのシリーズがお手元にある方もいることだろう。レコードという磨耗するメディアだが、大事に聴けば当然のように一生聴くことが出来る。ボクのレコードだって。
こちとらの時間ももう残り少ないが……。ただ、次の世代に伝えることは出来るはずだ。
なんだかレコードゆえに、そんなことがしたいとフッと思った。
加藤 普
【農村ジプシーの音楽 収録曲】・踊り歌
・抒情歌
など全24曲