長期保存できる「ロングライフ製品」がカギ
宮城県による2011年4月の調査によれば、今回の震災に際し、主菜(たんぱく質)が1日3食提供された避難所は8.5%に過ぎず、また牛乳・乳製品は85.4%の避難所が1日に1度も提供できない状況だった。栄養の偏りを避けるためにもたんぱく質や乳製品など、いざというときのために手に入りにくい食品に関しては個々人の備蓄がカギとなってくる。
日本大学生物資源科学部の清水みゆき教授は、今回の震災のように避難生活が長期化する災害では、
「数日程度であれば、炭水化物中心の食事が続いても体にあまり支障はないものの、それが長く続いてしまうと、たんぱく質やビタミンが不足する事態となります」
と指摘しており、ロングライフ製品など長期保存できる食品を普段の生活の中に取り入れ、非常時にも日常の食生活に近い食事ができるよう備えておくことが重要だと語っている。