マツダは、廃棄処分された使用済み自動車のバンパー(廃車バンパー)を新車バンパーの材料としてリサイクルする技術を世界で初めて実用化し、2011年8月21日生産分から、「ビアンテ」のリアバンパー用として使用を始めた。当面は、広島地区においてマツダ車の廃車バンパーを回収し、新車バンパーの材料に約10%混入して再生利用するという。
この実用化により、これまでASR(Auto Shredder Residue)として焼却処理によるエネルギー回収(サーマルリサイクル)されていた廃車バンパーを、新車バンパーの材料として有効利用することができるため、自動車のマテリアルリサイクル率を向上させるとともに、資源の有効利用促進に貢献することが可能となる。
廃車バンパーは製造から10年以上経過したものも多く、素材となるポリプロピレン材の組成や塗膜との密着性が異なることや、金属片などの不要物の除去の必要など、技術的にも経済的にも新材に置換して利用することが難しい状況だった。