タレント本が出たりして、いまちょっと「家呑(の)み」ブームだ。そんな中で発売されたのが、京都在住の料理家で、ベトナム料理やタイ料理の教室なども開いている高谷亜由さんが著した『レシピ 家で呑む。』(KTC中央出版)。
100を超す料理が紹介されているのだが、「ごはんがおつまみのような家で育った」という高谷さんだけに、ふだんの家呑みに最適な"おつまみのような"ものがズラッと並ぶ。「こんにゃくのきんぴら」や「なすのトルコ風ディップ」はまだいいが、「さきいかとグレープフルーツ」「アボカドわさび」「するめの天ぷら」「切り干し大根ペペロンチーノ」「りんごと唐辛子塩」となると、思考が追いつかない。ただ、写真を見ると、これが実に新鮮なビジュアルで、つまみにして飲みたくなってくるから不思議だ。
ほかにも、「いかのワタ焼き、バターじょうゆ味」に「納豆きんちゃく」「あさりと大根のさっと煮」「ベトナム風バターコーン」「カキの炒り煮」など、焼いたり煮たり炒めたりの凝った料理がページをにぎやかに飾る。
冷蔵庫にあるものを使った、"酔っ払っていても作れそうなシメ料理"も紹介されており、「モノウォッチ」編集部では「もち茶漬け」と「焼き鮭みそ雑炊」「あさりにゅうめん」が特に気になっている。
単行本、A5判、152ページ。定価1575円。