ノルド社会環境研究所は、東日本大震災後の生活者の意識・行動がどう変化したか調査し、2011年7月21日にその結果を発表した。調査は20歳~69歳の男女1000人を対象に7月1日~5日に行った。
震災後に価値観や行動が「変わった」という人は合わせて61.9%もいた。内訳は「変わって、今もそのままである」が21.9%、「一時期変わったが戻りつつある」が33.5%、「一時期変わったが、すっかり元に戻った」が6.5%。いまの生活で見直していることは、「生活の無駄を見直す」(87.9%)、「エネルギーの節約を積極的にする」(86.7%)などが挙げられた。
震災後の支出で減らしたものは、「電気代」(42.8%)を筆頭に、3位「ガス代、水道代など電気代以外の光熱費」(26.1%)、4位「車のガソリン代」(25.4%)などエネルギー消費に関する項目が上位に並ぶ。2位は「外食費」(32.0%)だった。
同研究所では「生活の無駄を見直す中、モノの消費以上にエネルギーの消費を減らす、『低燃費』な生活志向が顕著」だと指摘している。
また、エネルギー節約のために行っていることは、「使わない部屋の電気は消す」「使わないときは給油機の電源を切っておく」「エコドライブを心掛ける」など。今後の節電対策では「照明をLEDにする」「燃費のよい車に買い換える」といった省エネ商品への購入意欲が高いという結果も出た。自動車を持つ人の中では6割(59.9%)がガソリンを節約していて、次に購入する車は低燃費車に「したい」(43.0%)、「どちらかと言えばしたい」(45.0%)と答えるなど関心が高かった。
6月はLED電球の販売数が白熱電球を上回った。また、ガソリンエンジン車も従来より低燃費化が進みハイブリッド並みの燃費のものが出てきており、「低燃費」生活を後押しする市場の活性化が見込まれる。