鳥取・境港商工会議所と境港市観光協会は2011年10月23日、漫画家の水木しげるさんの作品に登場する妖怪の知識などを問う「第6回境港妖怪検定」を実施する。申込期間は2011年9月1日~30日。今回から初級・中級にくわえて、ついに上級も登場する。
上級は1200文字以内で述べる論文形式
「境港妖怪検定」は2006年にスタートした。過去5回で初級は1996人、中級は713人が受験し、合格者は初級1669人、中級142人。これまで受験者の最若年は6歳、最高齢は75歳だったという。初級・中級は、妖怪の名前や特徴、説明などに関する出題(約50問)で、数肢択一方式や○×記入方式、および記入方式で解答してもらい、100点満点中70点以上の正解で合格。合格者は、「妖怪博士」に認定される。
新たに設ける上級は、提示されたテーマについて、1200文字以内で述べる論文形式だ。中級合格者に限って受験する資格があり、審査は角川書店の妖怪専門誌「怪」などが担当する。受講料は、初級2000円、中級3000円、上級4000円。初級・中級向けには公式テストを販売しているが、上級にはない。
「おそらくかなり難関になるのでは」
境港妖怪検定・実行委員会の担当者に話を聞くと、「上級」の難易度については「おそらくかなり難関になると思います」と話す。提示されるテーマを時間内にまとめるには、テーマに対する理解力、妖怪に対する理解力なども必要だからだ。
ただし、ただでさえ難易度の高い中級合格者142人のみに受験資格があることから、「上級」への挑戦者は、妖怪の知識がとびきり豊富な人になりそうで、「受験者数の予想もつかないくらいですし、ましてや合格率の予想もまったくつきません」(前出の担当者)。
ちなみに、試験日の様子については「マニアックなイメージがあるかもしれませんが、会場の雰囲気はまったくそんなことはなくて、みな真剣。趣味としての『妖怪』が定着してきているのかも。受験者の男女比はほぼ半々で、女性が多いというのが意外でした」と語る。検定は、妖怪を知って、日本の風土や文化を再確認してほしいというテーマを掲げて開催。受験者は、北海道から沖縄まで全国から詰めかけている。はるか昔の日本人の想像力や表現力の豊かさに触れてほしいという。