費用対効果を考え、出展に二の足を踏む日本企業
同社のようにジャパン・エキスポに日本から出展する企業も少なくないが、ビジネス価値を考える時に、渡航費用、出展料等を払って日本からわざわざ来るメリットはあるのだろうか? 入場者数20万人と言っても、その90%が25才以下とされ、メインは購買力の低いティーンエイジャーたちだ。
特にフランス人は日本人に比べると財布の紐が固く、親が子どもにモノをふんだんに買い与えたりしないし、小遣いの額も低い。ジャパン・エキスポに来る中高生の中には、クリスマス・プレゼントにエキスポの全日通しの入場券を親にねだり、少ない小遣いの中からコスプレ衣装代を捻出するので、エキスポ会場でモノを買うお金はほとんどない、なんて話も聞く。商品やサービスの内容にもよるが、フランスの日本ファン市場を分析し、費用対効果を考えると、日本企業が二の足を踏み、出展社数がそれほど増えないのも、うなずけるかも。
江草 由香