美しい自然に囲まれた高知県四万十(しまんと)町に2011年7月9日、プラモデルやフィギュアの製作会社「海洋堂」(大阪府門真市)は、「海洋堂ホビー館四万十」をオープンした。創業時から現在までの商品を集めて展示したミュージアムで、廃校になっている小学校の体育館を改装した館内に1万点以上のコレクションがひしめくさまは壮観の一語だ。
館内の中心には2階建て「巨大カタロニア船」
「わざわざいこう!へんぴなミュージアム!」
ホビー館には、こんなキャッチコピーがついている。JR高知駅から、電車で約1時間以上。目印はエントランスの脇にある2つの巨大なトーテムポールだ。館内には、同社がこれまでに手がけたコレクションの数々が整然と並ぶ。創業当時に販売していたプラモデルから組み立て式のガレージキット、有名造型師の手がけた恐竜から美少女の最新フィギュアまで、その数およそ1万点にものぼる。
館内の中心にあるのは、高さ10メートル、2階建ての「巨大カタロニア(=双胴)船」。船内にもショーケースに収められたフィギュアがたくさんある。同館職員は「東京で未発表の商品を集めたコーナーもあります。四万十の自然にも触れながら旅行がてら、『へんぴ』なミュージアムに『わざわざ』きてほしいですね」と話す。
「海洋堂ホビー館四万十」は、「自社製品をそろえたミュージアムを作りたい」と考えていた、海洋堂創業者で館長をつとめる宮脇修氏の長年の夢だった。2004年、故郷の四万十町に帰った際、廃校になっていた打井川小学校のことがたまたま耳に入り、町からの熱心な誘いもあって建設にこぎつけたという。
「館長は、やっとかたちになったと喜んでいますよ。四万十町は人口が減少していることもあり、なんとか町を盛り上げたいという気持ちもあるんです」(前出の職員)
入館料は一般800円。