カンヌ広告賞で「金賞」、2万人が手を振る九州新幹線「幻のCM」

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「人が集まるのか不安があった」

   JR九州の担当者によると、「九州のみなさんで喜びをわかちあうCMを作りたかった」そうだ。沿線からたくさんの人に手を振ってもらい、ひとつになる様子を映像に残そうというアイデアが固まり、2011年1月7日、JR九州のwebサイトやテレビCMなどで告知した。撮影日は2月20日としたが、担当者は「当日、人が集まるのか不安があった」という。

   それでも、人は集まった。2011年2月20日、10時55分。少し雨の降る鹿児島中央駅から新幹線が出発し撮影はスタートした。

「下見であらかじめ映りのいい場所をピックアップして、webサイトでも告知しましたが、それ以外の場所にも予想以上の人が集まっていたのに驚きました。新幹線に乗っていた者の話では、出発してすぐたくさんの人が目に飛び込んできて、感動したと言っています」

   この日、九州新幹線に向かって手を振った人の延べ人数は1万人とも2万人とも言われる。また、スタート地点の鹿児島中央駅には509人、ゴールの博多駅には464人が詰めかけた。

   当日の様子は現在、JR九州のwebサイトでも「フォトギャラリー」として写真を公開している。また、放映されたCMや未公開映像などをおさめたDVDも販売中だ。予約の段階で、8000枚以上が売れたという。

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