インターネットFAX総合研究会では「通信機器に関するアンケート調査」として、全国の中小企業でのFAX利用について調査を実施した。
これによると中小企業が1日にFAX送受信に使う紙の枚数は、1社あたり25枚。従業員1人あたりでは10枚という結果となった。全国の中小企業の数から考えれば、1日に1億枚を超える紙が使われている計算となり、この枚数の紙を積み上げたとすれば、その高さは実に8420m。標高3776mの富士山のおよそ2.2倍にも及ぶ。
こうした紙の使用状況について、企業側はどう考えているのか。従業員に対し、日ごろ感じているFAXに対する不満を尋ねたところ37.7%が「紙を無駄に使ってしまう」と回答。また41.2%が3年前と比べ、オフィス内での紙使用量削減意識が「とても高くなった」「どちらかと言えば高くなった」としており、紙を必要以上に使ってしまいがちなFAXへの問題意識が高まっていることをうかがわせた。
このほかFAXに対する不満としては、「紙やトナーの補充が面倒」というメンテナンス面が31.2%、「外出先では確認できない」というリアルタイムでのチェックが不可能な点が30.0%で続いている。
近年普及が進んでいる「インターネットFAX」については、76.5%の経営者が「印刷しなくてもFAXを送受信できるため、紙やトナーの使用を削減できる」という点で、インターネットFAXがオフィスで「役に立つ」と評価。すでにインターネットFAXを導入している企業は12.1%に留まったが、48.3%が「導入を検討したい」と回答しており、過半数の経営者がインターネットFAX導入に前向きな姿勢を示している。
調査は全国の従業員5人以上300人未満の企業の経営者315人と従業員860人、合計1175人を対象に行われた。