シルバニアファミリー 遊んだことある人「幸福度高い」

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発売当初から変わらないテーマは、自然、家族、愛

キャラクターがお出迎え
キャラクターがお出迎え

   これらの調査にあたった、東北大学加齢医学研究所・川島隆太教授は、次のように指摘している。

「人形を使ったごっこ遊びでは、まず場面やストーリーを考える。そして、より楽しむために自分の中に時間や空間を作り出して操作する。その時、想像の中ではさまざまな登場人物があらわれ、ストーリーを頭に思い浮かべながら、その人物の身になって考える。こうした他者の気持ちを慮り行動する能力は、良好な人間関係に欠かせない。ごっこ遊びが、自分の精神世界を広げ、社会性を形作るトレーニングになると考えられる」

   シルバニアファミリーは、動物をモデルにした小さい人形や家、家具、着せ替えられる洋服などを使って、ごっこ遊びのできる玩具。森に囲まれたシルバニア村に住む動物たちというストーリー設定があり、日本だけでなく世界40か国以上で販売されている。

   アイテムは当初、家の中にある家具から増やしていったが、11年2月には「おでかけファミリーカー」が登場。それにともなって、11年4月には「森のハンバーガー屋さん」が、11年6月には「アイスクリームワゴン」なども発売された。動物の家族たちは、家の中だけでなく、外へも行動範囲が広がっている。

   2011年6月16日に始まった「東京おもちゃショー」でも、シルバニアファミリーのブースが設けられ、ほのぼのとした動物の家族の様子が展示されていた。

   シルバニア事業部・エグゼクティブマネージャーの川島悟さんは「発売当初から変わらないテーマは、自然、家族、愛です。今後も、子どもたちがふだん生活する時、実際に目にするもの、身近なものを作ろうと思っています」と話す。それは、子どもたちの日常生活の中で起きたこと、また、子どもたちがやってみたいと思ったことの追体験を、ごっこ遊びの中に取り入れてほしいからにほかならない。

   「店頭やイベント時には、実際に遊べるようにプレイコーナーを設けますが、知らない子同士が遊んでいる側で、見ている母親たちが笑顔でいるのが印象的。それと、発売から26年経って、母親が昔持っていたものと今売っているものを買い足して、自分の子どもと遊んでいると聞いたこともあります。こんな風に、家族や友だちとコミュニケーションしながら遊んでもらえるのがうれしいですね」と、川島さんは笑顔を見せた。

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