「感染宣告」(講談社)の著者であるノンフィクション作家の石井光太氏が、2011年6月10日、J-CASTニュースの提供するユーストリーム情報番組「J-CAST THE FRIDAY」(毎週金曜、12時半~)に出演し、日本におけるHIV感染症(エイズ)の現状を語った。
石井氏は、日本のエイズ感染者が、検査で分かっているだけで「2万人以上いる」とし、年間1000人レベルで増えていると言う。また、検査していないため感染に気づいていない人を含めると「(2万人の)3倍以上になるでしょう。MAXでは5~10倍くらい」と語り、HIV感染者が10万人から20万人いるとの見方を示した。
「2~3万人というのは、東日本大震災における犠牲者に行方不明者を含めた数と同じくらい。これは、知り合いの知り合いにHIV感染者がいるという感覚です。実際、その3倍はいるわけですから、友だちの誰かがHIV感染しているといってもいいレベルなんです」(石井氏)。
石井氏は番組内で、コンドームをつけて性交渉する意味や、先進国の中で日本だけHIV感染者が増えているわけ、また、男性同士のセックスがHIV感染しやすい理由などについても解説。また、東日本大震災直後から被災地取材に赴き、その目で見てきた遺体検案の状況や、ほとんど報じられていない自治体職員らの知られざる業務などについても、衝撃的な報告をしている。