フランスの老舗シャンパンブランド「モエ・エ・シャンドン」は2011年5月、20~30代の女性1546人にインターネットで「ウエディングと乾杯に関する意識調査」を実施した。
その結果、「乾杯したいお酒」には重要なイベントにふさわしい「シャンパン」が86.5%となった。また、「乾杯で最も感謝の気持ちを捧げたい相手」は「両親」が56.7%で1位となり、多くの花嫁が今まで育ててくれた両親への感謝を乾杯のシーンで抱いていることが分かった(2位は「結婚相手」で24.4%)。「乾杯のスピーチをお願いしたい人」という問いには、81.6%が「友人」と回答。2位には「お世話になっている上司(48.9%)」が挙がり、かつて一般的だった「会社の社長」といった役職のある人より、身近な人物に頼む傾向にシフトしているようだ。
最近のウエディングについて、ブライダル情報誌「ゼクシィ」ブランド編集長の伊藤綾さんは、「今までは両家や自分たちのために行ってきたが、ここ数年は『ゲスト』主体の傾向が顕著に見られるようになった」と話す。乾杯シーンの写真1枚をとっても「新郎新婦の正面から」のアングルから「新郎新婦が座っている席の後ろからゲストと一緒に乾杯している」ところを撮影することが増えてきているといい、ゲストに対して「感謝をしたい」「おもてなしをしたい」という気持ちの高まりが乾杯のシーンにも現れているのではないかと指摘した。