漢方の考え方のひとつに「医香同源」という言葉がある。「医療」も「香り」も、体をよくするうえで重要なものだというわけだが、ちょっとためになりそうな本が実業之日本社から2011年3月17日に発売され、話題になっているので紹介したい。
薬日本堂とカガエ カンポウ ブティックが監修した『漢方ビューティー』がそれ。2010年9月に発売された『毎日役立つ からだにやさしい 薬膳・漢方の食材帳』(監修・薬日本堂)の姉妹本として企画されたもので、食物から健康をめざす「食材帳」と、アロマとツボ押しから健康面のトラブルを癒すというのがテーマだ。
和漢植物がもつ特性を「五行説」に基づいて分類し、その効能を一人一人の体質や症状に合わせて選んだのが「漢方ビューティー」。口から取り入れるだけでなく、肌に塗ったり、香りを吸ったり、風呂で温まるなど、体だけでなく、肌や心のバランスを整えるさまざまなレシピが紹介されている。
冷え性や物忘れ、抜け毛、集中力・記憶力低下など、それぞれの症状に応じた、ツボの押し方、適した漢方や香りが丁寧に解説されているので便利だ。
ハーブと和漢植物の漢方理論がわかる基礎辞典付き。
単行本、160ページ。定価1575円。