三五館が2011年4月に重版した『放射能で首都圏消滅 誰も知らない震災対策』(著・古長谷稔/食品と暮らしの安全基金)が注目を集めている。
初版は2006年4月
この本が出たのは、今から5年前になる2006年4月のことだが、まだ、ほとんど関心を持たれていなかった放射能災害の恐怖にスポットを当てている点に一読の価値がある。東海地震が起きた際、「浜岡原発」(静岡・御前崎市)で運転中の沸騰水型(BWR型)原発のうち、最大の浜岡4号炉が爆発。放射能が風下の首都圏方面に広がった場合、コンピューターシミュレーションでは191万人もの人々がガンで命を落とすと警鐘している。
「浜岡」関係者の内部告発も
さらに、5機の原子炉すべてが爆発したとすると、放射能汚染によるガンの死亡者数は、なんと830万人にも上るという。都道府県別の死亡者で、「東京都が最大」は、もうダメ押しだ。「浜岡」関係者の内部告発の数々にも言葉を失う。
単行本、127ページ。定価1260円。