「フランス人を見直しました」
ギヨムさんは「フランス人はエゴイストで、普段は外国のことに無関心なのに、日本の震災に関しては心を痛め、何かしたいと思っている人が多い。参加アーティストは協力的で、リハーサルからコンサート終了まで、始終みんな笑顔でいい雰囲気でした」。親戚の方が福島に住んでいるという、日本向け宣伝担当の須藤美恵さんも「アーティストはもちろん、劇場のスタッフもみんな無償で働いてくれ、フランス人を見直しました」と感激していた。
チケット売上げは2万5000ユーロ。義援金は日本赤十字とNGO国境なき子どもたちへ送られる。コンサートの映像はdailymotion.comのwebサイトにアップされ、今なお、多くのアクセスがあるという。
原発問題が発生後、チャーター便まで用意して、在邦フランス人を帰国させたフランスであるが、サルコジ大統領も訪中のついでとはいえ来日したし、多くのフランス人が義援金を寄付している。7月にパリで開かれるジャパン・エキスポも今年のテーマはGANBARE JAPAN。日本復興チャリティ・イベントの盛り上がりは夏まで続きそうだ。
江草 由香