3月11日の東日本大震災後、首都圏ではここ数年ブームになっていた「自転車」にさらに注目が集まった。今までのエコ志向、健康志向に加えて利便性が見直されたことで、一層人気が高まってきているという。
スポーツバイク希望するも「?」ばかり
自転車と一言でいってもいろいろな種類があり、選ぶのはなかなか難しい。乗る目的も、サイクリングや街乗り、通勤・通学の足、旅行用など人によってさまざま。特に「ママチャリ(普通自転車)」からスポーツバイクに移行しようとしている人の中には、どれが自分にぴったりな1台なのかと悩んでしまう人も多い。
そうした流れをくみ、「初心者」の悩みを相談できる専門店が2011年4月1日、小田急百貨店新宿店ハルクの中2階にオープンした。「Y's Road(ワイズロード)」という首都圏を中心に展開するスポーツサイクル専門ショップの「ビギナー館」だ。
多いのは20~30代の女性客
同店の特長は、「バイクコンシェルジュ」のサービス。ワイズロードの各店舗から選び抜かれた知識の豊富なコンシェルジュが、「スポーツサイクルは初めて」という人のサポートや案内を行う。そして目的や予算などが決まると、コンサルティングコーナーで丁寧な説明を行い、その人に合った1台をパーツも含めて探してくれるのだ。
他のワイズロードの店舗は、500台近くの完成車と幅広いラインアップのパーツの中から自分で欲しいものを選ぶというスタイルなので、初心者にとっては敷居の高いイメージだった。
ビギナー館の店長・小池さんは「実際、他店舗に行ってみてよく分からず、ここに流れて来るというお客様も多いです」と話す。ワイズロード全体では、20~30代を中心に幅広い層の人がやってくるが、ビギナー館は他と比べて20~30代の女性客が特に多いそうだ。
売れ筋商品を品揃え、ミニベロやBMXも
店内に並んでいるバイクは100台に満たないのだが、それだけで品揃えが悪いと言うのは早計だ。同店のバイクは、ワイズロード全店舗の売り上げの集計から出すランキングを反映させ、人気商品を実際に見て確かめられる。種類はクロスバイク、ロードレーサー、マウンテンバイクといった定番のスポーツバイクから、車輪の小さいミニベロ、折りたたみのフォールディングバイク、ジャンピング用途に優れたBMXなどもラインアップ。もちろんパーツを選んでカスタマイズバイクを作ることもでき、ハルクが以前から取り扱っていたウエアもここで調達できる。
前出の小池さんは、「価格帯も10万円前後のものを中心に5万円台から20万円程度まで幅広く揃えてあります。1つ1つのバイクの特長なども丁寧に紹介できるので、バイク選びに迷っている方はぜひお越しください。」と同店をPRした。