大人の「冷え」もさることながら、昨今では子どもの「冷え」も深刻な問題になっているようだ。子どもの「冷え」が増えている背景には、冷房や冷たい飲食物、歩く必要のないほど発達した交通機関、動くことを減らしてくれる便利な家電、パソコンやゲーム・・・といった現代の生活習慣はすべて、体内の血のめぐりを悪化させ、体を冷やす要因になるという。
こうした、子どもの「冷え」に警鐘を鳴らし、2011年2月26日に新刊本『子どもの体温を上げれば、学力が上がる!』(阪急コミュニケーションズ)を出版したのが、漢方や鍼灸など、自然医療を取り入れた総合医療を実践している東京女子医大付属・青山自然医療研究所クリニックの川嶋朗所長だ。タイトルにある、子どもの学力と「冷え」の関係を記述した部分をまとめると次のようなものになる。
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンやノルアドレナリンといった脳内物質を十分に分泌することが脳をスムーズに働かせる。ただ、体内の必要な物質をつくり、それを運ぶには体が冷えていてはできない。言い換えれば、冷えていると脳は動かない。
「冷え」がいかに子どもたちの体にとってよくないかを、さまざまな角度から解説。最終章・第5章では、「今日から実践! 家庭でできる温め法」と題して、食事やお風呂、マッサージ、漢方薬など、10項目における実践的アドバイスを紹介している。
単行本、152ページ。価格1365円。