清水寺「中島潔の襖絵」が初の全国巡回展

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東京、福岡、長野など全国6か所で

   中島さんは母の死をきっかけに18歳でふるさと佐賀を飛び出し、温泉堀りや印刷所、広告会社などで働きながら独学で絵を描き続けてきた。28歳のときパリに渡り、画家になる決心をしてから40年になる。5年をかけて描き、2010年春、清水寺成就院に奉納した襖絵はその集大成といえる。

   作品は3部構成で、「かぐや姫」では、別れは幸せの出発点であることを、「風の故郷」では子どもたちへの優しさと自然の怖さを描き、金子みすゞの詩をモチーフにした「大漁」では数万の鰯(いわし)の群れの一瞬を切り取り、命の凄み、美しさを表現している。「私の襖絵を後世の人が見て、昭和、平成に生きた人々がどんなことを考え、願っていたのかを感じてくれたらいいですね」と中島さんは語る。

   清水寺成就院の襖絵は東京のほか、2011年中に佐賀(佐賀県立美術館:4月9日~5月8日)と福島(福島県文化センター:8月13日~9月19日)で、2012には山形(山形美術館:4月12日~5月13日)、長野(水野美術館:8月4日~9月9日)、福岡(福岡アジア美術館:10月10日~11月25日)で順次公開される。

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