【北京発】犬がステータス、ウサギも急増 知られざる「北京ペット事情」

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いまは都会のお嬢さんも出身は"闇市場"

「官園動物市場」
「官園動物市場」

   北京のペット生活はいかなるものかと、R家で飼われるミニチュア・ダックスフントのショコラちゃん(メス、推定4歳)に取材した。公寓のドッグランでのお散歩のとき以外はほとんど屋内で暮らしているが、しばしばペットサロンを利用するという。短毛種なのでトリミングは不要だが、シャンプーや爪のお手入れ、目や耳のお掃除をしてもらう。値段は店やイヌのサイズによって異なるが、ショコラちゃんご愛用のサロンはトリミング、シャンプー、爪切り、耳掃除もろもろ含めた全身美容で小型犬320元、大型犬は700元だという。ちなみに我が家が利用する人間用トリミング(理髪店)はシャンプー、ブローもついて大人68元、子ども38元である……。

   都会生活を満喫するショコラちゃんだが実は出身は「闇市場」だ。R家が数年前、「官園動物市場」と呼ばれるペット専門市場へ行ったところ、市場のすぐ外でどこからともなく近寄ってくる人があり「いいイヌがいるよ」とアパートの一室に連れて行かれた。そこには1犬種1匹の仔犬がいたという。そこでショコラちゃんを市場定価の約半額の350元で購入。しかしその場の何やら怪しげな様子から、Rさんは「もし売れ残っていたらショコラは食べられていたかも……(でも肉は少ないけど)」とつぶやく。実際、北京での組織的なイヌの盗難の話も聞く。盗まれたイヌは食肉として売られるそうで、肉量が多いことから大型犬が狙われやすいという。ショコラちゃんはラッキーなシンデレラガールである。 「官園動物市場」では魚、鳥、ウサギ、ハムスターなど専門の小売店が狭い通路を挟んでぎっしり並んでいた。「龍猫」は何かと思えば、チンチラのことだった。アニメのトトロを中国語で龍猫というが、チンチラが似ていることからこう呼ばれるのだ。ハスキーやサモエドの仔犬の値段を聞いたところ、生後2ヶ月で2000元、生後4ヶ月で4,000元とのことだった。

小林真理子(こばやし まりこ)
北京在住3年のフリーランスライター&翻訳業。
趣味は旅行と武道。

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