スタンダードでも心地いい 「フライド・プライド」新譜に込められた「哲学」

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Barで心地よく流れるBGMのように?

   そして、コンスタントにアルバムを出し続けて、通算8枚目のこのアルバムが『フォー・ユア・スマイル』。これがまた、これまでの7枚と趣が異なり、大スタンダード大会。でも、それが良いのだ!

   「Barで心地よく流れるBGMのような作品を作りたくて、肩の力を抜いて歌いました。聴いてくれた方に自然とSmileがこぼれますように♪」とはヴォーカルのshiho。

   彼女はそう言うけれど、聴く側としてはBGMを聴くようには、肩の力は抜けない。キチンと語りかけてくる歌声にハッキリと反応してしまうのだ。

   ギタリストの横田は「スタンダードに対峙する上で問われるのはアーティストの人間性や哲学。誰にも似ていない『You'd Be So Nice To Come Home To』や聴いたことのないアレンジの『A Night In Tunisia』など、フライド・プライドのものとなった楽曲に触れてほしい」と言っている。むしろ、こちらの引き受け方をせざるを得ないだろう。まずは一聴に値する名盤!

【フォー・ユア・スマイル 収録曲】
1. ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト
2. ガール・トーク
3. チュニジアの夜
4. 愛ある限り
5. オンリー・ユー
6. ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
7. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
8. ワン・ノート・サンバ
9. ソー・イン・ラヴ
10. 二人でお茶を
11. BAD
12. 恋愛PUZZLE(ホエン・ウィ・セイ・グッバイ)
13. ラズマタズ
14. スマイル

加藤普

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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