太陽や月、季節による規則正しい周期的なリズムにあわせ、人体も影響を受けるとされる「生体リズム」。不規則な生活などでそのリズムが乱れると、慢性的な疲労、睡眠不足、肌荒れなどの症状に悩まされがちだ。そんな中で、「生体リズム」に着目した商品やサービスが、美容の分野で注目を集めている。
メディアインタラクティブが女性600人に行った「生体リズム調査」によると、75.6%が「生体リズムが乱れている」と回答し、95.6%は生体リズムを整えることは「重要」だと認識している。美容皮膚科・内科医の「衣理表参道クリニック」片桐衣理(かたぎり・えり)院長は、肌ケアの観点からも「生体リズムを整えることは大切」だと指摘する。
ホルモンの状態で女性の肌の状態も変わる
「肌は、女性ホルモンやストレスホルモン、脳内ホルモンのほか、睡眠や食生活を含む生活習慣に左右されます。また、ホルモンの状態で肌の状態も変わるので、生理前後や季節によって化粧品を変えるのもアリ。同じように、生体リズムによる肌の変化にあわせた化粧品選びも大切なことです」
生体リズムに着目した商品として、カネボウ化粧品は専門店で買えるスキンケアブランド「TWANY(トワニー)」を販売中だ。一生(加齢)、一日、一月、一年(季節)、という4つの周期で変化する「生体リズム」を熟知した肌の専門家「トワニスト」が、顧客からお肌状態をヒアリングでしたうえで、最適な化粧品を提案。生体リズムの理論をもとにしたカウンセリングは、説得力が高いと評判だという。
カネボウ以外でも、エステティックブランド「マリコール」が体内時計を研究するクロノバイオロジー(時間生物学)に基づいた美容液「マンスール ニュイ プラス」を発売。スキンケアブランド「クリニーク」は、肌の生体リズムを感知し、夜はリペア効果を昼はプロテクト効果を発揮するという「リペアウェア インテンシブ アイ クリーム」を販売している。また、生体リズムを利用したiPhone向け時計アプリ「Sleep Cycle」は、睡眠の浅くなるタイミングを見計らってちょうど良いタイミングで起こしてくれる優れものだ。体内時計を整えるためのサプリメント「IPNリラクミン」や、女性の生体リズム周期の検診つき宿泊プラン「ホテル西洋銀座/検診プラン」などもある。