「古臭い」「ダサい」というイメージを持たれがちなステテコが、ここ数年でイメージを一新させ、「オシャレ」になって続々登場している。
そもそもステテコとは何か?
「オシャレなステテコ」は2008年ごろから登場しはじめた。下着メーカーのアズが運営する「steteco.com」が登場したことから火がつき、「ロングトランクス」や「ロンパン」「ネオテコ」という名称で、デザイン性の高いものを各社が発売。2009年ごろから若い男性にも支持されるようになった。現在では、ワコールやヘインズなどの下着メーカーだけでなく、タケオキクチやバーバリー、リーバイスなどファッションブランドも相次いで発売している。
ステテコの歴史は古く、明治時代にまで遡る。着物やハカマの下にはくものとして生まれ、その後もズボン下や家着として日本人に親しまれ続けてきた。ステテコに使用する代表的な素材「綿クレープ」は、江戸時代から続く織物で、「しぼ」という波状・粒上の凹凸があるのが特徴。この「しぼ」がストレッチ性を高め、肌に密着しないよう機能するので、ステテコはベタつきを抑える効果があり涼しいと重宝されてきたのだ。しかし、1970年代ごろから、若者のファッション意識が高まったことや、生活様式の変化などで徐々に衰退していったという。