「幽霊」とは何か、東大教授ら珠玉の論考

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幽霊を愛する15人が、その真実に迫る、怖さの秘密。
幽霊を愛する15人が、その真実に迫る、怖さの秘密。

   2010年9月2日、新書館からユニークな新刊本『幽霊学入門』(編・河合祥一郎)が発売されて話題を呼んでいる。

   河合祥一郎・東大大学院准教授をはじめ、松岡心平・東大大学院教授、小林宜子・東大准教授、巽孝之・慶大教授ら総勢15人が、科学から哲学まで駆使して「幽霊」の正体を多角的に検証するのだから多少難しいが、東洋編と西洋編に分け、シェイクスピア作品における幽霊や、ホワイトハウスに出現するリンカーンの幽霊、妖怪と幽霊を分けた柳田國男の話、高座に妖気を漂わせた初代三遊亭円朝のエピソードなど、読者をのめりこませる材料は満載だ。

   河合氏は「序」にこう書いた。

「霊について考えることは、私たち自身がこれからどのようなスピリットで生きていくべきかへのヒントとなろう。ハムレットが亡霊と対話することで、『生きるとは何か』を考えたように、人は霊と向き合って初めて己の生き方を知ることができるのではなかろうか」――。

   心霊トリック写真も多数収録。

   単行本(ソフトカバー)、226ページ。定価2100円。

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