スタッフ・ベンダ・ビリリ
屈強のコンゴ魂
VIVO-360
2520円
09年3月22日発売
プランクトン
今回紹介するのは、いま巷間で話題沸騰の感がある、アフリカはコンゴからきたスタッフ・ベンダ・ビリリ。グループ名「ベンダ・ビリリ」の意味は「外見を剥ぎとれ」、言い換えれば「精神を見よ」ということ。「外見は不自由でも精神は最大に自由」だと語る。彼らはポリオによって下半身不随、車椅子生活を余儀なくされているメンバーを中心に結成された障害者バンドだ。
ドキュメンタリー映画も公開
9月11日から、彼らを追ったドキュメンタリー映画『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡』(渋谷 シアターイメージフォーラム)の上映が始まった。このドキュメンタリーは2人のベルギー人監督が5年の歳月をかけ、キンシャサのストリートで活動する障害者バンド=スタッフ・ベンダ・ビリリ(車椅子の4人のポリオ患者+松葉杖1名+健常者3名の計8人メンバー)の姿を克明に追った。
コンゴ民主共和国(コンゴ共和国ではない)の首都キンシャサには10万人のストリート・チュルドレンがいるといわれる。長年の内戦や、ツチ、フツ間の民族対立など不安定な政治状況が生んだ負の遺産だ。画面にはそうしたコンゴ民主共和国のいまの姿も映し出される。
スタッフ・ベンダ・ビリリの音楽とアフリカのいまの姿がストレートに観る者の心を打つ。今年のカンヌ映画祭監督週間のオープニング作品として上映され、衝撃を与えた。かつてのジャマイカ発のレゲエ・ムービー『ハーダー・ゼイ・カム』を思い出させる。