日本は現在、動物愛護週間の最中ですが、フランスでもこの夏、パリ市内の地下鉄構内各所に、ブリジット・バルドー基金によるペット遺棄防止キャンペーン用の大型ポスターが貼られ、『1年間に、10万匹の動物が捨てられ、殺される』というコピーとショッキングな写真は多くの人目を引いた。
ポイ捨て理由は「ヴァカンスの邪魔」
ペット遺棄防止キャンペーンの大型ポスター
フランスでは毎年約10万匹の犬や猫が、飼い主に捨てられた結果、死に至っている、という統計があり、ペット遺棄の60%が夏の間に行われている。その理由は「ヴァカンスの邪魔になる」から。
フランスにもペットホテルはあるし、ペットシッターなどのサービスも存在している。それなのにペットが捨てられるのは、フランス人が夏に2~3週間もの長いヴァカンスを取るので、その費用もばかにならない、ということなのか。
ヴァカンス地に向かう道の途中で、車からペットを道端にポイ、という光景が見られるそう。中にはファミリーで、小さな子どもの目の前でペットをポイ捨てする親もいるのだろうな、恐ろしや・・・。
もちろん、ペットのいる友人同士がヴァカンス時期をずらして預け合いをしたり、ペットの世話を条件にヴァカンスに出かけている間、アパルトマンを安く貸したり、と費用節約のために知恵を絞っている人も少なくない。経済的な、というよりはやっぱりモラルの問題なのだろう。