家でも外でもホットケーキが人気
不況時は「粉モノ」が強いといわれている。ホットケーキミックスの市場規模は02年度を基準とした場合、07年度には4%増、08年度には19%増、09年度には32%増と右肩上がりとなっている(森永製菓調べ)。ほかにも、日清製粉によると、お好み焼き粉・たこ焼き粉の市場規模は2008年、前年比17%増(同社調べ)と伸長。いずれも、材料費が安く、おなかを満たせるのが根強い人気を集めているようだ。
森永製菓が主婦を対象に行った調査によると、ホットケーキミックスの高い人気は主に2つの要因に支えられている。1つは「家庭でつくる」ことによる「安心感」、2つめは節約意識の高まりによる「割安感」だ。子どもと一緒に作りながら親子のコミュニケーションを楽しむ人も多いといい、SNS「mixi」内にあるホットケーキのコミュニティやレシピサイトなどでは、簡単に作る方法やアレンジを効かせたオリジナルレシピがたくさん紹介されていた。
外食シーンでもホットケーキ(パンケーキ)メニューの人気は高い。10年3月には、「リコッタパンケーキ」で注目を集めたオーストラリア発のレストラン「ビルズ」(横浜)と、ハワイ発のパンケーキカフェ「エッグスシングス」(原宿)ができて話題になった。また、ファミリーレストランの「ロイヤルホスト」では、ロングセラーメニュー「パンケーキ」を500円で好きなだけ食べられる企画「お好きなだけパンケーキ」を10年6月中旬まで実施し、好評を博した。